不動産銘柄の開示抜粋 台風19号の工事遅延、コロナ対応によるモデルルーム閉鎖等

2020年5月11日にリリースされた不動産業の適時開示を抜粋した。台風19号による工事遅延が、2020年3月期の業績に影響した例が見られた。また、2021年3月期は、在宅ワークやモデルルームの閉鎖により、新規販売が滞る可能性がありそうだ。

パラカ(4809)は2020年9月期の業績予想を未定とした。コロナによる外出自粛の影響を受け、運営管理する駐車場の4月売上は前年同月比 25%程度減(速報ベース)となった。このように、コロナの拡大・収束次第で業績が大きく左右されるため、業績予想を取り下げた。

明和地所(8869)の2020年3月期は減収減益となった。特に経常利益は前年比△56.4%と大きく失速した。台風19号等の影響による一部物件の工事遅延に加え、感染症対策の一環として、新築分譲マンションの引渡しを分散対応したことにより、計上時期ずれが発生した。

グランディハウス(8999)の2020年3月期は増収減益となった。新築住宅の販売棟数が減少した一方で首都圏など販売価格の高いエリアの構成比が高まった事で売上高は伸びた。株式会社プラザハウス(神奈川県川崎市)及び株式会社ウェルカムハウス(同)を子会社化し、同県での事業の拡大に向けてPMI(M&A後の統合)に注力した。

イーグランド(3294)の2020年3月期決算は増収増益、特に経常利益が前年比+76.1%と大きく伸びた。利益率の高い収益用一棟マンション3棟の売却が利益の上昇に貢献した。コロナの影響を見積もり、2021年3月期は減収減益の予想とした。

サンウッド(8903)の2020年3月期は増収増益となった。経常利益は前年比+185.5%とおよそ3倍になった。不動産開発事業で引き渡しが順調に伸びた。2021年3月期は、コロナ対応として社員の在宅ワークとモデルルーム閉鎖をし、新規の販売が停止していることから、増収減益の予想とした。

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