東日本大震災(2011年)後の米ドル/円 為替チャート 為替乱高下の理由とは?

東日本大震災(ひがしにほんだいしんさい)は、2011年(平成23年)3月11日に発生した地震による大規模災害だ。地震による直接的な被害だけでなく、地震によって発生した巨大津波、および原発事故によって多大なる被害が発生した。

東日本大震災の後、米ドル/円 為替は円高、円安、再び円高、と乱高下した。為替チャートとともに、乱高下の理由を記述する。

東日本大震災後の米ドル/円 為替チャート

震災前日の3月10日の為替は、1ドル82.97円だったが、わずか1週間後の3月17日には、1ドル76.24円をつけるまで円高・ドル安が進行した。この短期間に6.73円(8.1%)と大幅に為替が変動した。

その後、一転して円安局面となった。4月6日には1ドル85.52円を記録した。これを3月17日の値と比較すれば、実に9.28円(12.2%)もの下落(円安)に相当する。4月6日以降は、再び円高が進行した。

各局面での為替変動要因

震災直後の円高、その後の円安、再び円高に向かう局面、それぞれ理由があって為替は変動した。以下にその理由をまとめる。

震災直後の円高

普通、何か悪い事が起こった国の通貨は売られる。ところが、日本の大規模な震災では逆に通貨が買われ、円高が進行する傾向がある。東日本大震災においても、震災直後に急激な円高が進行した。その要因として下記の項目が挙げられる。

  • 保険会社が、保険金支払いのために、海外で運用している資産を引き上げ、円に換金するとの思惑
  • 日本の経済活動の悪化により、輸出より先に輸入が減るとの予想
  • 景気へ悪影響が世界的なものになるとの予想から、有事の円買い
  • 以上を踏まえた投機的な円買い

円安局面

3月17日以降は、円は逆に売られ、円安が進行した。その要因を下記に列挙する。

  • 3月18日にG7が開催され、各国が為替介入(協調介入)を行い、円安へ誘導した。
  • 復興資材を輸入するために、円売り・外貨買いが進むとの思惑
  • 被災により自動車産業を中心とした輸出企業の生産減が起こったため、輸出で得た外貨を円に換金する動きが減るとの思惑
  • 復興のための政府支出増による財政不安を理由とした、日本国債の格下げ

日本における悲劇的な出来事に関連した円相場の最近の動きへの対応として、日本当局からの要請に基づき、米国、英国、カナダ当局及び欧州中央銀行は、2011年3月18日に、日本とともに為替市場における協調介入に参加する。

http://www.forexwatcher.com/interv.htm

再び円高進行

4月6日以降、為替相場は再び円高へ向かった。

当時、米国債の格下げ見通しや、ギリシャを筆頭とした欧州の財政危機が顕著になった。欧米から逃げた資金が、比較的健全な金融システムを持つ日本に集まり、円高が進行した。

日本国債が格下げされたばかりで、日本の状況は決して良くはなかった。それでも欧米よりは相対的に良いと考える投資家が多くなった結果、円買いと円高が進行した。

教訓

東日本大震災の後、為替は大きく乱高下した。それぞれの局面での為替変動には理由があったが、長くは続かなかった。そのため、順張りの為替ポジションを取り続けた投資家は、大きな損失を抱える事となった。

極端かつ一方的な為替変動は永遠には継続はしない。トレンドの転換を視野に入れ、適切な資金管理のもと、資産運用をしたいものだ。

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